TOP講演会>2007/12/4


現代アジア研究センター公開講演会(同志社大学言語文化教育研究センター共催)

"Labour Legislations and Quality of Worklife:
A Neglected HRM Function in Nepal "


2007年12月4日(火) 16:45~18:05
同志社大学新町キャンパス 臨光館203教室
入場無料・事前申込不要

<講師>
Prof. Dev Raj Adhikari, Tribhuvan University

<司会>
阿部茂行教授(同志社大学政策学部教授・現代アジア研究センター長)
中村艶子准教授(同志社大学言語文化教育研究センター)

            


2007年12月4日(火)、ネパールの国立大学で同志社大学の提携校でもあるTribhuvan University(トリブバン大学)商学研究科 M.Phil ProgrammeよりDev Raj Adhikari(デブラジ・アディカリ)教授をお迎えして、現代アジア研究センター公開講演会が開催された。


「Labour Legislations and Quality of Worklife: A Neglected HRM Function in Nepal(労働法とワーク・ライフの質:なおざりにされた ネパールの人的資源管理機能)」と題したアディカリ教授の講演内容は、国家によるワーク・ライフの質(QWL)向上のための役割を精査する ものである。ネパールでは、民間部門の制度の発展が充分ではないため、国家がさまざまな産業に従事する労働者の権利や利益を守る上で 重要な役割を担う。国家は労使関係の活動が円滑になるよう規制するとともに、国営企業で働く多くの従業員を雇用する最大の「雇用主」と しての役割ももつ。


しかし、そのQWLの実践は貧弱で、労働法の水準に見合わぬ実施率の低さや法の非遵守は顕著である。特に児童労働法における法の遵守は 問題で、労働環境や条件は劣悪である。現在のQWLの現状と製造部門の状況を完全に結びつけることは難しく、国家政策は自由化と規制緩和 方向にはあるものの、国家がすべての責任を譲渡することは難しい。アディカリ教授はQWL実践のメカニズムや労働組合法を提示しつつ、 QWLの現状に鑑み、ネパールでは様々な法が施行されているものの、企業レベルでは成功していないと結論づけた。さらに今後の課題として、 政府がこの状況下にある労働者の権利や利益をいかに確保していくかを掲げ、(1)従業員関係、スキル、および効率や生産性の向上のために 現行の法に加えての条項導入、および(2)労使双方に利益となる厳格な措置を行い、現行の労働法を施行する、という2点を提言した。


当日は学生を主とした50名あまりの参加者が集まり、上記の興味深い現状に耳を傾けた。質疑応答にも充分な時間が充てられ、貧富格差、 児童労働の現状や女性労働の観点、ネパールの方向性等についての質問がなされ、それについてのアディカリ教授からの見解が示されて、 有意義な意見交換の場となった。



講演資料(pdfデータ)

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