TOP講演会>2006/11/13

同志社大学政策学会 第7回講演会
「開発経済学-世界の経済格差と開発援助の役割-」
2006年11月13日(月) 午後1時15分~2時45分
同志社大学新町キャンパス 臨光館302教室

<講師>
白井 早百里教授(慶応大学教授)

<司会>
阿部 茂行教授(同志社大学教授・現代アジア研究センター長)

                 

慶応大学白井早由里教授の「開発経済学--世界の経済格差と開発援助の役割--」についての第7回政策学会講演会が11月13日に開催された。

白井教授は『マクロ開発経済学―対外援助の新潮流』(有斐閣)の著者であるが、この本に書かれた内容にそって最新の事情も盛り込み、熱っぽく日本のおかれている立場について語られた。国際社会で日本がどう評価されているか、それを真摯に受け止め日本の対外援助を考えていかなければいけない、まだまだ日本の国際貢献は偏っていて十分でないというという主張であった。
この結論にいたるまでに、なぜ所得格差が発生するのか、開発援助の役割は何なのか、開発援助の経済学的根拠はどこにあるのかといった理論の枠組みを提示された。そして世界の開発援助の動向をサーベイし、世界の潮流がグラント化であることを示し、最近の援助効果に関する研究の概略と援助戦略の考え方について詳説された。援助が有効に役に立つためにはガバナンスが必要で、ガバナンスの良い国ほど経済成長がはやいこと、それゆえにアメリカなどは従来の援助プラス新しくミレニアム・チャレンジ・アカウント(MCA)を設け、客観的に援助基準を示し、援助の効果について定期的に評価する仕組みを世界にさきがけてつくり実働している状況を紹介された。世銀も同様に効果・評価に重きを置くようになってきたこと、そしてフランスは外国為替取引にトービン税をかけこれを援助に使おうという提案をしていること等、援助のあり方が変わってきていることを力説された。

講演資料(pdfデータ)

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